ソニー・エリクソン「プレステ携帯」 アンドロイド勢、磨く個性

 携帯電話大手の英ソニー・エリクソン・モバイルコミュニケーションズは13日、スマートフォン(高機能携帯電話)の新型機「Xperia(エクスペリア)プレイ」を3月に世界で発売すると発表した。家庭用ゲーム機「プレイステーション」向けのソフトを楽しむことができるのが特徴。韓国のサムスン電子スマートフォンの新製品を同日発表するなど、先行する米アップルの「iPhone(アイフォーン)」追撃を目指した動きが活発になっている。

 スペイン・バルセロナで14日から開かれる携帯電話見本市を前に、各社が公表した。

 ソニー・エリクソンの新型スマートフォンは、米インターネット検索最大手グーグルの基本ソフト(OS)「アンドロイド」の最新版を搭載。ディスプレーの下側部分をスライドさせると、ゲーム機のコントローラーのような方向キーやボタンが出てくる仕組みを採用した。内蔵されているゲームソフトのほか、インターネット経由で購入したものを遊ぶことができる。

 ソニーグループでゲーム事業を展開するソニー・コンピュータエンタテインメントと連携し、質の高いゲームを提供する。ライバルのアイフォーンで、ゲームを中心としたコンテンツ(情報の内容)をネット経由で利用することが増えていることに対抗する。日本での発売は現時点で未定としている。

 一方、サムスンは主力スマートフォンの後継機「ギャラクシーS II(ツー)」を発表した。OSはアンドロイドの最新版を搭載し、カメラ機能の強化を図り、ディスプレーを高精細にした。現行のギャラクシーSは日本でもNTTドコモから発売されるなど世界で販売台数を伸ばしており、新型機の投入でさらなる拡大を目指す。

 スマートフォンで先行したアップルのアイフォーンに対し、世界の有力メーカーがアンドロイドOSの搭載機で巻き返しを狙う動きが相次いでいる。MM総研の篠崎忠征アナリストは「ほかにはない特徴を付け、差別化することが今後重要になる」と指摘している。

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