MSNがリニューアル、mixi、Twitter、Facebookと連携

 マイクロソフトは2011年1月17日、同社が運営するポータルサイト「MSN」の大幅なリニューアルを実施した。mixiTwitterなどの“ソーシャルメディア”との連携を強化したほか、産経新聞社がコンテンツを提供している「MSN産経ニュース」内に各種報道写真を公開するコーナー「産経フォト」を追加。またNHN Japanと協業して「MSN ゲーム」を立ち上げた。

 日本のMSNは1996年にオープンしたが、85%以上のサービスを同じ日に更新するという今回のリニューアルは、かつてない規模のもの。「MSN」というおなじみのロゴマークも、初めて新しいデザインに変更した。中でも注力するのがソーシャルメディアとの連携。米マイクロソフトのMSNメディアインターナショナル ジェネラルマネジャーのジェフ・サットン氏は、「インターネットの進化の中で、ソーシャルの部分が非常に重要なものになってきている。そういう中での今回のリニューアルである」と意気込みを語る。

 具体的には、同社のWebメールサービス「Hotmail」に加えて、SNSの「mixi」「Facebook」、ミニブログの「Twitter」というソーシャル系サービスの更新情報を、MSNのサイト内に表示できるようにした。ページ右側の表示エリアに「Hotmail」「mixi」「twitter」「facebook」という4つのタブを用意し、これをクリックするだけで、メールの受信や友達のつぶやき、コメントの投稿などをチェックできる。Hotmailでは「新規作成」をクリックするだけでメールの作成画面を開くことができ、Twitterなどはその場でつぶやきを投稿することが可能だ。

Twitterの新着情報を表示させたところ。一番下にあるツイート欄で投稿も可能だ。ニュースなどのコンテンツで面白い話題を見つけたら、即座につぶやける

「産経フォト」のトップページ。戦場カメラマンの渡部陽一氏の写真をはじめ、さまざまな報道写真が掲載されている

 MSN産経ニュース内のコンテンツ「産経フォト」も目玉の一つ。産経新聞社や通信社が提供するプロの報道写真を厳選して公開するほか、「フォトエッセイ」「パノラマ写真館」「デジカメレビュー」「こだわり写真館」「デジイチ動画」「カメラ女子」などのジャンル別のコンテンツを用意した。ユーザーによる投稿写真も募集する予定で、2011年春にはユーザー参加型のフォトコンテストなども実施する計画だ。「産経フォトは、プロのカメラマンと一般ユーザーの方が一緒になって作っていくサービス。写真をもっと楽しんでもらい、写真をもっと好きになってもらい、もっとフォトジャーナリズムに親しんでいただくためのメディアである。新聞社が提供するものとしては全く新しく、ユーザー参加型というのも大きな特徴である」(産経新聞社 写真報道局 部次長 後藤徹ニ氏)。

 構想を練り始めてから3年をかけたという産経フォトは、産経新聞社の東京、大阪の写真報道局が総力を上げて取り組み、マイクロソフトの技術協力を経て実現した。ユーザーの投稿を受け付けるシステムをマイクロソフトクラウド基盤「Windows Azure」上に開発。Webブラウザプラグインの「Silverlight」を利用してダイナミックに写真を検索・表示する「万華鏡」などのコンテンツも提供している。

 このほか「MSN ゲーム」では、インターネットゲームのポータルサイトハンゲーム」を運営するNHN Japanと協力し、「基本無料」のゲームサービスを展開する。パズルなどのミニゲームをインストール不要ですぐに楽しめるほか、将棋や囲碁、麻雀などをインターネットを介して対戦可能。アクション、シミュレーション、シューティング、スポーツなど、さまざまなゲームを用意する。ユーザーの分身となる「アバターを作成して会話を楽しむなど、コミュニケーションを楽しむ機能も充実。ただし、アバターの着せ替え用アイテムや、ゲームに必要な武器などのアイテムを追加したり、有料コンテンツを楽しんだりするためには、「ハンコイン」と呼ばれる専用の通貨(ハンコイン1円=1円、最低1000円から)を購入する必要がある。

MSNがリニューアル、mixiTwitterFacebookと連携:日本経済新聞